放射線治療の故郷

~備忘録!日常の診療でフッと思った疑問の解消に~

放射線治療

医学生が知っておくべき放射線治療の知識②〔医学各論〕

医師国家試験出題基準に取り上げられているキーワードの解説 ●医学各論 放射線治療がそれぞれの領域でどのような位置を占めているかという「癌治療の中の放射線治療」という考え方が必要である。 1) 脳腫瘍 放射線抵抗性の多形成膠芽腫の治療は腫瘍を可能な…

医学生が知っておくべき放射線治療の知識①〔医学総論〕

医学生を対象として、医師国家試験出題基準の用語解説と各論において放射線治療関連で出題されそうな箇所を取り上げた。さらに学ぶには、上述したマニュアルを読むとともに、取り上げた参考文献を読まれることをお勧めする。 医師国家試験出題基準に取り上げ…

参考資料

耐容線量 1991年にEmamiらが部分耐容線量の概念を提唱し、それを照射体積との関連で示したデータは現在においても有用であり、現在でも用いられている。 しかし、臨床データは積み重ねられており、これだけで耐容線量を考えている人はもはやいない。 2010年…

略語

GTV: Gross Tumor Volume 肉眼的腫瘍体積 CTV: Clinical Target Volume 臨床標的体積 PTV: Planning Target Volume 計画標的体積 【臨床試験グループ】 EORTC: European Organization for Research and Treatment of Cancer ECOG: Eastern Cooperative Oncol…

12.良性疾患

12-1. 脳動静脈奇形(AVM:Arteriovenous malformation) 12-2. ケロイド 12-3. 甲状腺眼症 参考文献 12-1. 脳動静脈奇形(AVM:Arteriovenous malformation) 脳AVMは随伴する動脈瘤が破綻して年間2~4%の頻度で出血を来すことが知られており、この出血予…

11. 小児

11-1. ウィルムス腫瘍 11-3. 横紋筋肉腫 参考文献 小児腫瘍は、いずれもまれな腫瘍であり、晩期障害を避けるために細心の注意が必要である。たとえば、骨の成長障害を避けるために骨端線をはずすことや不妊を避けるために卵巣をブロック(外科と話し合ってあ…

10. 骨軟部腫瘍

10-1.骨腫瘍 10-2. 軟部腫瘍 10-3. 切除不能骨軟部腫瘍 参考文献 骨、筋肉、血管などの結合組織と呼ばれるものから発生した悪性腫瘍の総称である。骨軟部腫瘍には多様なものが含まれ、解剖学的にもさまざま、病理組織学的にもさまざまである。 年齢もすべて…

9. 皮膚癌

9-1. 皮膚悪性黒色腫 9-2. 基底細胞癌・有棘細胞癌(扁平上皮癌) 9-3. メルケル細胞癌 9-4. 血管肉腫 9-5. 乳房外ぺージェット病 参考文献 9-1. 皮膚悪性黒色腫 悪性度が高く、放射線感受性が低い腫瘍である。治療は広範切除術が主体で、切除断端を完全に陰…

8.緩和

8-1. 転移性脳腫瘍 8-2. 転移性骨腫瘍 8-3. 上大静脈症候群 8-4. 脊髄圧迫 参考文献 8-1. 転移性脳腫瘍 転移性脳腫瘍の予後予測は治療法を適切に選択する上で重要であり、RTOGの臨床試験の結果を集約したRecursive partitioning analysis(RPA)1)やGraded …

7. 血液・リンパ腫

7-1. 非ホジキンリンパ腫 7-2. ホジキンリンパ腫 参考文献 7-1. 非ホジキンリンパ腫 濾胞性リンパ腫、病期Ⅰ-Ⅱ期の第一選択は放射線治療である1~4)。大規模なデータベースからも放射線治療が他の治療に比較して無病生存率と生存率が高いことが示された5、6…

6. 婦人科癌

6-1. 子宮頸癌 6-2. 子宮体癌 6-3. 膣・外陰癌 参考文献 6-1. 子宮頸癌 RTOG90-01により放射線単独と比べてシスプラチン、5FU併用放射線治療による生存率の延長が報告された1、2)。 GOGからはシスプラチン、5FU併用放射線療法がヒドロキシウレア併用放射線…

5. 泌尿器

5-1. 膀胱癌 5-2. 前立腺癌(外照射) 5-3. 精巣腫瘍 参考文献 5-1. 膀胱癌 浸潤性膀胱癌で膀胱温存を希望している手術拒否例や手術不能例が適応となる。陽子線治療の検討から膀胱の側壁および前壁は従来いわれている60Gy/30回よりも耐容は高いと考えられる1…

4.消化器

4-1. 食道癌 4-2. 結腸癌 4-3. 直腸癌 4-4. 肛門管癌 4-5. 原発性肝癌 4-6. 胆管癌 4-7. 膵癌 参考文献 4-1. 食道癌 JCOG9907により術後化学療法に比較して術前化学療法により生存率が優れていた1)ことから、日本においてはT4腫瘍を除く病期Ⅱ-Ⅲ期の食道癌に…

3.胸部

3-1. 乳癌 3-2. 非小細胞肺癌 3-3. 小細胞肺癌 3-4. 胸腺腫・胸腺癌 参考文献 3-1. 乳癌 乳房温存術後の放射線治療により乳房内再発率を抑制することを、多くの臨床試験の結果が示しているが1~6)、メタ解析により10年後に4人の局所再発を抑制することによ…

2.頭頸部

2-1. 眼・眼窩腫瘍 2-1-1. 脈絡膜転移 2-1-2. 網膜芽細胞腫 2-1-3. 脈絡膜悪性黒色腫 2-2.鼻腔・副鼻腔癌 2-3. 口唇と口腔癌(舌を除く) 2-4. 舌癌 2-5. 上咽頭癌 2-6. 中咽頭癌 2-7. 下咽頭癌 2-8. 喉頭癌 2-9. 耳下腺癌 2-10. 甲状腺癌 2-11. 原発不明の…

1.中枢神経

1-1. 悪性神経膠腫 1-2. 低悪性度神経膠腫 1-3. 脳胚腫 1-4. 髄芽腫 1-5. 良性脳腫瘍 1-5-2. 下垂体腺腫 1-5-3. 髄膜腫 1-5-4. 頭蓋咽頭腫 参考文献 1-1. 悪性神経膠腫 術後照射として残存腫瘍に対して放射線治療を施行する。EORTCとNCI-Canadaの臨床研究に…